時計台の見えた頃

札幌出身のクラリネット奏者 村井祐児氏のコンサートのチラシに「母(声楽科で「時計台の鐘」を歌った村井満寿氏)の子供の頃は小樽から来る汽車の姿が今の円山公園あたりの小高い丘から小さく見え、琴似は別の集落だった。」との記述がありました。その時代から約100年、現在の札幌市は人口190万人をこえる都市となり、札幌の西のはずれに住む者と、東のはずれに住む者では、同じ札幌の街に暮らしているという感覚はあまりないように思います。それが都会の生活なのでしょうが、なにか物足りなさとさみしさを感じます。さらに村井氏は「指一本でキーを押し、集めた情報が自分で学んだ実力と勘違いしていないか?」と語りかけています。こもわさのテリトリーで地に足のついた活動をしていきたいと思いました。

 

村井祐児 室内楽演奏会 

2011年9月15日 19時開演 札幌コンサートホールKitara 小ホール